No Voice Have Love

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「美弥、今日は映画見に行こっか」 彼女は静かに頷いて笑った 「見たいのある?」 首を横に振った美弥はスマホで文字を打ってその画面を俺に見せてくれた 『誠くんの見たい映画でいいよ』 「じゃあ映画館でなにやってるか見てから決めるよ」 頷いた彼女の手を握って歩き始めた これが俺達の会話の仕方 美弥はしゃべれない 精神的とかそういう理由じゃない 小さな頃突然しゃべれなくなったらしい しゃべれないことは不便だとは思わない 俺はこの美弥が好きなんだから
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