第一話 反乱者との出会い

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「えーと、俺に何か?」  先程の苛立ちが残っているせいか、冷たく言い捨てるように言葉を吐く  しかし彼女達はまるで気にせず、そのまま話しかける 「浩人君って昔、あの“反乱“を一人でずっと続けてたんでしょ?」  ……反乱  それは今から六年前、今の内閣総理が提案した“身分階級法“で起こった事件だ  身分階級法とは、その名の通り自分達に階級がつく事であり、階級が上の相手には敬意などを払うことである  ……“表“ではそうだった  裏では人を奴隷にし、それに逆らえば国から直々に処分が下る  間違っていると思った俺は人を呼び集め、国に反乱を起こした  反乱といっても、旗に“身分階級法反対!“などを書いた程度だ  だが反乱は続くことはなく、一ヶ月も掛からず反乱は終わった  当時の俺は何を考えていたのか、一人になってでも反乱を続けていた  それが、最悪の事態を招く選択だったというのは、当時の俺は予想もしなかっただろう 「なんで急に反乱をやめたの?皆がやめたから?」 「私も聞きたい!どうしてやめたの?」  そのとき一瞬、一瞬だけだが浩人は拳に力が入った  まるで怒りを堪えるかのように、強く握った 「……ごめん、急いでるから」  鞄を手に持ち、強引に相手を退かし教室を立ち去る  こみ上げてくる怒りが胸に残り、後ろから聞こえてくる呼び声にも反応せず、不愉快な気分を残したまま学校を後にした
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