2.出会い、そして新年度開講

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私が通っていた塾は、小学校1年生から中学校3年生まで幅広く教える、地域密着型の小さな少人数制の学習塾だった。 私が通っていた校舎以外にもいくつか校舎があったけれど、首都圏にしか展開していなくて、数は10にも満たないほど。 小学生のクラスは「中学受験クラス」とそうでない「プライムクラス」の2つのコースがあり、私は中学受験クラスに所属していた。 そのクラスのメンバーは、私を含めて女子が3人、男子が5人の計8人という、文字通りの少人数だった。 新年度が始まるのは2月。 授業の科目や曜日・時間はあまり大きく変わりはしないが、担当の先生は変更があった。 この変更のおかげで、この塾は私にとってのかけがえのない場所となり、先生はかけがえのない人になったんだ。 2006年2月。 小学校5年生も終わりに近づいている頃だった。
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