8.直前、そして本番

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翌日は金曜日だったけれど元々学校は休む気でいたから、思う存分夜更かしした。 念願の先生からもらったCDを開いてプレイヤーにかける。 早く聴きたい、早く。 トレーが閉まる間すら長く感じられた。 先生の歌声はやっぱり癒された。 かっこよすぎだよ先生、声も歌詞も。 聴きながら、今までのことに思いを馳せる。 塾のこと、学校のこと。 エンドゥーのこと。 本当にいろんなことがあった。 この合格は、楽しいことは勿論、辛いことも含めて、今までの私の全ての経験のおかげだと、なんとなく感じていた。 先生の歌声が気持ち良かったからか、緊張感の糸がやっと切れたからか、多分両方なのだろう。 私はアルバムを聴いている途中で寝てしまったらしい。 翌日以降はアルバムをまた聞き直したり、やりたかったゲームをやったり、とにかく遊びまくった。 小6になってから初めて、小学生らしい生活をした瞬間だと思う。
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