4日目『正義の味方は密の味』

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「ねぇ?」 「はい?」 キャーーーーっ! しゃべっちゃったよ! しかもうっかり『はい?』って聞き返しちゃったよ俺! なんで普通に返事しちゃってんだよ! コレもう言い逃れできないじゃないの! 今さら見えませんじゃ通らないよ! 「どこ行くの?」 ヤバイよ、オイ。 ズルズルのオッサンついて来る気満々だよ。 バックミラーに眼鏡から上しか写らないと思ったら、オッサンめっちゃ前に乗り出してるし。 コレ『アナタ最近右肩重くありませんか? 今ならこの壷が……』のパターンのやつですよね? なんか肩重い気がしてきたし冷や汗が止まらねぇ…… 完全にとりつかれちゃったよ! 頭ハゲ散らかったオッサンの霊にとりつかれちゃったよ! せめてセクシーな女の霊にしてくれよ! ってそんな事考えてる場合じゃねぇだろ! どうする!? この際壷買うか!? いや……壷買ってもダメだろ! だいたいなんで壷なんだよ。 壷じゃどう考えてもこのオッサン入りきらないだろ。 あ、でもズルズルの頭は隠せるし……って頭だけ隠しても意味ねぇよ! ……。 とりあえずこの際、頭だけでも隠す方向で行くか?
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