6日目『死のゲームは満月の夜に』

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ですよね。 やっぱりそうなっちゃいますよね。 ボンクラーノまさみがなにやら探しているうちに、なんとかして回避する方法を考えださねば俺の命がゲームの代償になっちまう。 「あったあった!」 立ち上がったまさみの手を見ると、猫耳の付いたカチューシャが握られている。 おい、まさか、やめろよ……? 「ゲームに負けたら組長さんには猫の耳をつけてもらいまーす!」 死んだーー!! 俺完全に死んだよコレ! トドメ刺しに来やがったよ! 一番身近な所に最強の刺客がいやがったよ! 回避する方法どころか、頭真っ白でもう何も思い付かないよ! てかスキンヘッドのおっさんに猫耳つけて誰が得するんだよ! 「負けたらワシがそれをつければええんかい」 明らかにひきつった笑いを浮かべた剛田の頭に、血管が浮き上がっている。 「ちょっと弱いですかねー? そしたらー」 弱くないから! お月さまみたいなスキンヘッドに浮かび上がった血管見てよ! むしろパンチきき過ぎですから! もうマイクタイソンのボディーブロー並みにきいてますから俺に! 剛田の頭を見つめていたまさみが、何かを閃いたように目を輝かせた。 おい、まさか、やめ……
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