4+1つの扉と影

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大きな画面が黒い枠で囲まれて、横にカードがささっているだけの、手の平サイズの機械だ。 なにかの端末だろうか。 画面には『説明を聞く』という文字が表示されている。 タッチしてみると、「ピッ」と電子音が鳴り、説明が始まった。 《ユーザー、家入 海人(エイリ ウミト)。》 という音声が流れたあと、画面に鳥のキャラクターが現れた。 《こんにちは、説明係です。》 こんにちは、今昼なんだね、窓がないからわかんなかったよ。 《僕は一応鳥なんだけど、スズメとかタカとかカラスみたいな、種類は決まってないんだよな。》 そーですか。 《名前は…、どうしよっかな…。》 明るめの声だが、少し生意気にも感じる。 《まあ、鳥だから、『トーリくん』にしよっかな。》 なんか俺とカブるな…。 《…鳥の、トーリくんです。説明係を勤めてます。よろしくお願いします。》 ああ、よろしく。
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