18人が本棚に入れています
本棚に追加
/421ページ
扉の先には、一直線の廊下があった。
照明は見当たらないが、真っ暗ってわけじゃない。
壁自体が淡く光っているように見える。
幻想的だ。
今俺が出てきた扉の、廊下側の面には『5』と書かれている。
部屋側の面には『2』と書いてあった。
おそらくこの数字は、その扉の先にある部屋の番号と同じなのだろう。
今、この廊下から見ると、一方の突き当たりに5の扉、もう一方の突き当たりに2の扉がある。
つまりこの廊下は、5の部屋と2の部屋をつなぐものだということになる。
現在地の整理ができたところで、2の扉に向かう。
「この先が、2の部屋か…」
さっきのトーリくんの話で、2の部屋には『影』が居ると言っていた。
結局、『影』のことについて、あまり情報を貰えなかったので、少し不安だ。
手に持っている木製バットが、戦闘のために用意された物ではないことを祈りながら、扉を開ける。
最初のコメントを投稿しよう!