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何言ってんだ、こいつ。
こんな場所に居てもいつも通りな調子の縁の存在が、ありがたい。
「それよりさ、縁、なんでいつまでも寝転んでるんだ?」
「なんかここ、キレイじゃん? 神秘を感じるんだよね、女性と同じで」
「お前の存在もなかなか神秘的だと思うよ、女性と同じで」
神秘的と言えるほど、わけのわからないやつだからな。
「おいおい、俺は男に惚れられても嬉しくないぜ?」
何故そうなる…。
「……縁は、3の部屋から来たのか?」
「ああ、そうだよ」
「どんな部屋だった?」
「『利便の部屋』。口で説明するの面倒だし、部屋に行って直接見ない?」
「そうだな、行こう」
縁が立ち上がり、3の扉へ向かう。
ポーチは腰につけてあるが、バットは持ってきていないようだ。
扉を開け、3の部屋に入る。
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