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目の前には、綺麗な湖が広がっていた。
床は地面になり、茶色く固い土でできている。
部屋の端には、植物がいくつか生えている。
この部屋はかなり広い。
今までの部屋とは比にならないくらいだ。
その部屋の真ん中にあるのが、湖だ。
縁が水に手を突っ込んでいる。
「すげー! だいぶ先まで水の中が見えるぞ!」
「確かに、かなり透明度が高いな。水温はどうだ?」
「怒らせてから2日後の、明日奈の態度と同じくらいの冷たさ、かな」
体感温度12℃ってところか。
「味は?」
「んー…、青春の味、かな」
甘酸っぱい湖があるわけないだろ。
「嘘つくなよ。本当は?」
「ちょっとしょっぱいかな」
本当のことを言っているのか心配なので、俺も味見してみた。
「ホントにしょっぱいな」
……塩でも入ってるのか?
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