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「“天空”の神々に誓って本当じゃ! 信じてくれ!」
今、地中海で命の危機にさらされている“西”の貴族は泣きながら、若い海賊の頭領に叫んでいた。
しかし、肝心の頭領は軽く潮風で痛んだ黒髪を掻いて、捕らえた貴族をどう始末しようか考えている。
この場で首をちょん斬るだけでは面白くない。
船から落としてサメの餌にするのも悪くはないが、幸運が味方すればこの男は助かってしまう。
奴隷としてこき使うのも悪くないが、道楽で肥え太った体では使い物にならないだろう。
「暗黒大陸を南に進み、その果てから北上して東へ進めば、香辛料溢れるインヂアへ行ける! こんな地中海よりも、莫大な富が稼げるぞ!」
海賊の頭領ジョアンは、この話に少なからず興味を持った。
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