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月曜日の朝。いつも通り登校をした僕は自分の名前が書かれた下駄箱の前にいた。
そして、これまたいつも通りに下駄箱の扉を開ける。
すると、やはりいつもの通りに下駄箱から大量の紙が溢れ出て来た。
ピンクやら白やら赤やら、様々な色であるそれらの紙は恋文。所謂(いわゆる)ラブレターと言う物だ。同級生や上級生は勿論、何故か他校の人からの物もある。
……そう、何を隠そう僕は女子からの人気が高いのだ。
特別な手入れを施さなくても艶のある肌や髪、同年代よりも高い身長、整った中性的な顔立ちは昔から女子と言う女子を魅了してきたものである。
この高校に入学してからは、1ヶ月も経たない内に『校内4大イケメン』と言う馬鹿らしいメンバーの中に、勝手に入れられる程である。
僕は床に散らばったラブレターの山を、いつもの通りにかき集める。
周りからは羨望や嫉妬などの入り交じった視線を向けられていたが、これもいつもの通りなので僕は気にも留めなかった。
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