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「と言うか、あんた誰だ? ここも……そういやどこだ?」
「ここは俺の部屋で、俺はこの部屋の主」
いや、そういうことでなくて。というかお前、わざとだろ。
「で、お前の恩人だ」
ん?
「分かんねえのか? つまりお前を助けてやった――」
「いや、それはわかってる」
さすがに高二でわかんなくはねえよ。
「んじゃ取り敢えず敬え。褒め称えろ」
「わーきゃー」パチパチ
「ふははははははっ」
ちなみにこのやり取りはほぼ無表情でお送りしています。
「キュゥ……?」
「お、ポム。いたのか」
眠そうに目を擦るポム。
本当器用な奴だな。
「熊も起きたな。よーし、出て行けー」
「はっ!?」
なんかゆるっと追い出された!?
「ここ、俺の家。迷惑。いえーい」
「俺、行くとこない。子供。いえーい」
顔を見合ったまま無表情の俺ら。
俺は頑としてここを出ない。だって行くとこないんだもの。
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