プロローグ ~勇者の勝利~

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「ついに、ついに魔王に勝った!勝ったんだ!」 煌びやかな鎧に身を包んだ青年が、自らの剣を杖にしながら勝利の雄叫びを上げる。 周りには1人も欠ける事無く生き残った3人のパーティメンバー。その内1人が回復魔法を全体に施し、後は帰るだけとなった。 「やれやれ、私が出ねばなりませんか」 その時、聞き覚えのある声が響く、その声の主は玉座の間への道案内をした老執事。 彼の登場に勇者パーティは警戒を露わにし、己の武器に手を掛ける。 一瞬で勝負がついた、老執事の姿が消え、パーティは後ろに振り向く、老執事の姿を捉えると同時に胸から血が吹き出す。 (反応出来なかった……) そう思いながら彼等は命を落とした。
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