友好国からの使者

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「空気を読んだのか、読めてないのか」 ルドーは使者の周りに結界を張り、幻覚の魔法をかけ、使者に認識阻害の魔道具を起動させるよ指示を出す。使者は少し狼狽えていたものの、すぐさま指示通りの行動をした。 「今から勇者が来ますので、どうか落ち着いて寛いでいて下さい」 そう言ってルドーは、使者の前にテーブルと椅子を出す、テーブルにはソーサーに乗ったティーカップが置いてあり湯気が出ている。使者は言われた通り椅子に座り、寛いでいた。 城の扉を開け、勇者が入って来る、だが入って来た勇者はどこか様子がおかしかった。 虚ろな目、足取りはおかしく、ふらふらとしている。そして譫言のように何かを呟いており、それがルドーの耳に入った。 「僕は勇者僕は勇者僕は勇者僕は勇者……魔王倒す魔王倒す魔王倒す魔王倒す」
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