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この日の勇者は他とは桁外れだった。
ルドーを斬り、玉座の間へ行き、魔王の奇襲を難なく凌いだ。
(油断も隙もないな)
魔王は余裕の表情で、そう思いながら勇者と対峙している、そんな中、勇者が口を開いた。
「どうして君たちはあんな酷いことが出来るんだっ!」
それを聞いて"またか"と魔王は顔をしかめ、どうせ説明しても全否定するんだろうと、諦め、無言無表情で戦うことにした。
剣を抜く勇者、その剣を見て、魔王とモニターを見ていたルドーは内心驚いた。
(なぜ、あの剣をこいつが持っている?まあ、使いこなせてないようだが)
そうして戦いの火蓋が切られ、双方動き出す。
今年の魔王は魔法を一切使わず、肉弾戦一筋であった。対して勇者は防御、機動性に優れた鎧を纏い、体だけが成熟している。
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