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目にも止まらぬ速さで動き、すれ違いざま、一撃離脱で攻撃を加える魔王。それをかわし、身を守る勇者、だが完璧には守りきれず、徐々に傷を負ってゆく。
勇者の攻撃は魔王には当たらない、魔法も剣も悉く避けられる。
「どこを見ている」
魔王は勇者を挑発しながら内心悪態をついていた。
(あの剣は厄介だ)
勇者の持つ剣は、昔の勇者が作り扱った武器で、対魔族の効果があり、あれで切られた傷は治らない。
勇者は、このままではジリ貧だと思い、障壁を張り、剣に魔力を込めながら構える。魔王は、させまいと攻撃を加えるが、思いのほか障壁が固く、てこずり、勇者へは数回しか攻撃出来なかった。
勇者はその攻撃を耐え、叫ぶ。
「死ね!魔王!」
金色の巨大な斬撃が魔王へ迫る、魔王は避けるが暫撃は魔王を追尾した。
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