魔王城の執事

最強の勇者

モニターを見ていたルインは小さく悲鳴を漏らし、周囲の顔色を窺う、一部の人意外は冷静にモニターを見ていた。

(なぜ冷静でいられるのだろう？)

ルインがそう思った時に何かが引っかかった。

(そうだ、私はあの人の不死性を知っている)

ルインは思い出す。城に来た当時を、首を刎ねられても生きていたルドー、彼は断面と断面をくっついて、平然とした顔をしていた。

それを思い出す内に、ルインは冷静さを取り戻していった。隣にいたシヨンは、コロコロ変わる表情と、次第に冷静さを取り戻すさまを微笑みながら見ていた。

モニターの中では戦況が変わりつつあった。ルドーの体が溶け、黒い水たまりに変わり、真っ二つになった頭部は元に戻り宙に浮く。

頭部は、ある程度浮くと止まり、黒い水たまりから何かがまとわりついた。