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あれから何日か経ち、魔王は全快し、壊れた城の一部の修復も終わって、しばらく経った今、玉座の間に勇者パーティの四人、男二人、女二人がいた。
いつもと違うのは、勇者達が武器を収めていることだ。彼らはルドーを斬らずに案内されるまま、玉座の間まで来た。
パーティを代表してか勇者が口を開いく。
「話し合いがしたい。自分の常識がわからなくなったんだ」
勇者の顔は苦悩に満ちていた、それを見て、顔を見合わせるルドーと魔王、パーティの中に怪しい動きを見せる者もいた。
勇者は続ける。
「妙におかしいんだ。情報が操作されていると言うか、人間側に都合の良すぎると言うか。最近魔族が捕らえられたと聞くが、その魔族は本物なのか?」
感情的になりながら言う勇者、それに対して、ルドーは淡泊に返す。
「国は国にとって不都合な情報は民に教えないでしょうね。捕まった魔族は何人で捕まえましたか?」
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