魔王城の執事

自滅

時は遡り、"兵器"の御披露目前の魔王城では、ルドーと魔王が話し合っていた。

｢ついに、バカが死に急ぐような真似をしましたね｣

ルドーが心底呆れたように言うと、何かを感じ取った魔王は、友好国と亜人の集落に避難の準備をするように念話し、ルドーは各地の生物を強制転移で避難させ、避難民の収容の準備を始めた。

そしてついに"兵器"が放たれた時、"兵器"が現れた国の一部の人々を、収容施設に強制転移させ、友好国と亜人の集落の人々を場所ごとに強制転移させていった。

そして"兵器"の向かう国の一部の人々を強制転移させていく。その中には父親意外のルインの家族や、味方になった勇者達の家族の姿もあった。

ほんの数時間ほどで、"兵器"は世界中のほとんどの生物を食い尽くし、魔王城近辺に集まって来た。大小様々な形の"兵器"が城に魔法を撃ち込んでくるが、城全体に結界が張られているため、"兵器"は入って来れなかった。