小さな訪問者

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森の中を少女は走っている。年は10にも満たず身なりは汚い、ボロボロのワンピースを着ているが、彼女には似つかわしく無い程装飾された短剣を持っていた。 後ろには複数の男が走っている。男達は山賊で、彼女を捕まえようと躍起になっているが、なかなか差が縮まらない。この時、山賊のリーダーが何かに気付いた。 「全員、身体強化を使え!この先は魔王城だ!そこまでに捕まえるぞ!」 言うと同時にリーダーはスピードを上げ、それに続くように山賊達もスピードを上げる、魔王城には何があるか分からないのだ。 山賊達も馬鹿ではない。自ら命を投げ捨てるようなことをしたく無く、魔法で足止めをしようと言う案も出た。 だが、それでは傷が残り彼女の価値が下がる可能性がある。なので魔法は使えないでいた。
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