忘れモノ

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夜になってから銀を起こして遅い夕餉を食べ、一緒に風呂に入った。 相変わらず銀の話しは、友達と遊んだ話しばかりだが、ここまで事細かに内容を話した事があまりなかったので、今まで気にも止めていなかったのだが…。 以前からの友達『惣次郎』と、今日から友達の『平助』が大小を腰に挿した若い男達だと、初めて知った。 最初は「ん?」と思いながら、 「ちょっと、大丈夫なの?乱暴だったりしない?」 と心配していたのだが、風貌を聞いている内に、徐々に嫌な汗が噴き出てきていた。 …あれ?…もしかしなくてももしかする!? 「…そのお兄ちゃん達に私の事、話しちゃった?」 頭にお湯を被りながら、風呂に浸かる銀をちらりと見ると、両手を重ねて握りピューピュー水を飛ばして遊んでいた。 「ん~?姉ちゃんがいるのは言ったけど、名前は教えてないよ。」 それを聞いてホッとしながら、 平助ってやっぱ藤堂さんだよね。参号とか四号がそう呼んでたし…。惣次郎はあいつか〰!…マズいな。あいつ私の事嫌いだろうしな〰殴っちゃったしな〰。あの人達、壬生浪だし私達が此処の人達のとこいるのバレたら、何されるかわかんないじゃん!! 色々考えると銀が一番危うい立場にいる事に気付いた。 ただ、こんなに楽しそうに話す銀に、二度と壬生寺へ行ってはいけないとは言えなかった。
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