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配信者側の予測より、プレイヤーの速度が勝る場合。
ゲーム内で、バトルなどはできるのだが、シナリオは停止状態で進行はできない。
下手をすると、次のシナリオが配信されても、すぐに追い付かれて、プレイヤーからあおられる事になる。
これ程のゲームである。
ひとつのシナリオをプログラムするにも、相応の時間が必要となるだろう。それに要する時間より、プレイする時間は短いのだろう。
「もしかしたら、最後の大陸のシナリオも、まだだったりしてね」
「えっ……」
大沢が、不穏な事を言い出した。
歌津美にしてみれば、最後の大陸までシナリオが出来上がっていて、それで配信開始したのだと決めつけていた。
しかし、大沢の言う事も一理ある。
ここのところのザコキャラの登場頻度は、時間稼ぎとしか思えなかった。それがシナリオの未完の為と、歌津美も思っている。
ただ、それがどこまでなのか確証は無い。
歌津美は、慌てて携帯電話を取り出した。
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