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僕たちは一通り笑うとお互いに顔を見合わせ、最後に「クスっ。」と微笑み合った。
そしてふと思った。
僕はどうやら彼女が好きになってしまったようだ。
恋心は突然にやって来ると言うけど、本当にその通りだと思う。
どんなに壁を作ろうとしても、彼女はそんなのもろともせずに僕の中に入り込んでくる。
初めはそれがイヤでイヤで仕方なかったけれど、今は不思議とイヤじゃない。
それどころかそれがなんだか心地いいとまで感じている自分がいる。
不思議な感覚だった。
人を好きになったのなんて初めてだったけど、これが【好き】という感情であることは分かった。
そう思ったら今度は彼女が可愛くて仕方なくなった。
新しい土地、新しい学校、そして―――
そして僕は彼女に恋をした。
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