彼女の切なる過去…

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パンパンっ――――。 2発の銃声らしき音が聞こえたあと、私は気を失った。 気付くとそこは見知らぬ天井だった。 「こ、こは…。」 少し重い身体を起こし周りを見渡すとここが病院だということが分かった。 だけど個室のその空間に私は一人だった。 あれから私はどうなったのか… 男たちに捕まったところまでは覚えていても、そこから先の記憶が途切れている。 少なくとも私がここにいるということは、助かったと考えていいのだろうか。 それにしても、お父さんとお母さんはどこだろう。 きっと私のことを怒っているだろうな…。 約束を破って自分勝手なことをしたのだから怒られるのは自業自得だよね。 「とにかく、みんなを探しにいこう!」 そう言って私はベッドを抜け出し、病室を後にしようと扉に手をかけた。 だが―――。 「あれっ?扉が開かない…?」 何回力を込めてもビクともしない。 一体どうなってしまったというのだろうか。 ドンドンドン―――。 「開けてっ!私をここから出して!」 ドンドンドン―――。 「はぁ、はぁ…。」 (どうして…。なんで開かないの。) そして私は後から知ることになった。 なぜ私は無傷で病室にいるのかについて・・・。 そしてなぜ病室に鍵がかけられていたのかについて・・・。
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