この物語の序章

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 まぁ、そのくらいの逸話があれば血筋の者は周りから優遇される訳で......。  今となってはトップクラスの貴族様になった訳だ。  さて、ここからが本題だ。  そうなってくると周りのガードだって厳しくなる。権力で云々してる奴らだからな、兵力はそこら辺の貴族よりも格が違うだろう。  そこまでいると俺でも侵入はキツいものがある。  そんな奴らだが、ある時期になるとある場所に行くことを義務づけられている。  領主もその子孫もだ。  年に数回行われる城内での社交パーティー、これは王族も出席するものだから行かない訳がない。  パーティーが始まる夜から深夜に掛けての時間帯、そこの隙を狙う。  しかもフェルナンド家の兵力は他の貴族どもより圧倒的に少ないらしい。それも今回狙った理由の一つでもある。  つまりだ、今目の前にある屋敷の中には人が殆どいないということになる。  この機会を逃す訳には行かない。
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