異世界転生

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「最初からやり直しなんですか!?嫌ですよ!赤ん坊の経験なんてもうしたくありません!」 また、母親におむつ替えてもらえと言うのだろうか。羞恥心で直ぐに死んでしまいそうだ。 「む、困ったな……ならば、お前が死んだ年齢、十八歳になったときに現在の記憶と能力を与えてやろう。向こうの世界における生後からの記憶と混ざるが、それでも良いか。」 それは助かる。その世界の常識を持った状態で転生できるからだ。ハンデなんて要らないほどではないか。 だが、記憶が混ざるということは性格も混ざるということだろう。急変したりしてしまうのだろうか。 だが、人間関係とかは……駄目だ。細かいことは向こうに着いてから考えよう。 「わかりました。それでお願いします。」 「む……そうか、助かる。承諾されなかった場合、私はお前を無理矢理異世界に放り込まなくてはならなかったのだ。だが、それは私のやり方とそぐわなくてな……助かった。」 悪寒が走った。 洒落になってない!冷静さを保つよう努めていたが、流石に文句を禁じ得ないぞこれは! “やり方にそぐわない”って……さっき『誰でもよかった』なんて残酷な事言っていなかったか!? 「では、飛ばすぞ。準備は良いか?」 「え、飛ばす?ちょっと待──────」 突如、俺の意識はプツンと切られた。 そう言えば、俺は今までこの空間でどんな姿で居たのだろう。 俺は意識が切れる前に、こんなことを思っていた。 ───────────
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