王立スローラル学園

11/24
前へ
/453ページ
次へ
────────────── 「いいか、そこで言うんだ。『五大貴族なのにBクラスに落ちちゃったエル・ソルトでぇす!』だぞ。絶対ウケる。」 ウケてたまるか。もう少しオブラートに包んでくれませんかね……。 「おいコラ、そんないやらしい目でウチを見るんじゃなぇよ。」 「俺が傷付いてるという事を察して欲しい。」 現在学園内廊下。俺とティム教諭はBクラスに向かっている途中である。煩わしいことに、先程からティム教諭が勝手に自己紹介のコツとやらを語っていた。 俺、死にそう。 「これでもウチはマジメに言ってんだぞ?前代未聞な上に降格編入でシラけたくはねぇだろ。つかみは大事だぜ?」 「余計な御世話なんだが。」 確かにこれから宜しく頼むとは言ったが、幾ら何でもその指導は門外漢だろう。普通に教室に連れて行ってくれるだけで良いんだ。 Bクラスにしてこの教師か……もしかしてC、Dクラスの教師はマジもんのイカれた教師が就いているのではなかろうか。 「ま、何やって降格なんかしたのか知らねぇけどよ、失敗してこの程度で済むのなんか今のうちだぜ?卒業したアンタが似たような事をすりゃ詐欺扱いでお先真っ暗になってるだろうよ。」 「………」 縁起でも無い事を言われた。しかし全くその通りなために何も言い返す事が出来なかった。 エル・ソルトの数々の横暴………どうすればこれらを覆すことが出来るのだろうか。
/453ページ

最初のコメントを投稿しよう!

30840人が本棚に入れています
本棚に追加