5人が本棚に入れています
本棚に追加
/286ページ
牙龍、撃剣、隼、天の羽羽弓、天の瓊矛、金剛、樫の杖。すべての武器で仮想の敵と戦うこと数時間。
最後の敵は牙龍の一閃で仕留め、鍛練を終わりにする。
着ている服は冬にも関わらず、汗ですごく濡れている。サラも白い息をはきながら息を切らせる。
「良くできました。」
声がして振り向くと、ジオがベンチに座っていた。どうやら大分前から来ていたようだ。
「サラさぁ、魔力使い果たすぐらい戦ったんだから休めよな。」
「ちょっと暇潰し。」
「暇潰しが長い。今何時だと思ってるんだ。」
サラは壁に取り付けられている時計を見上げた。六時をさしている。
「うわっ、もうこんな時間? そういえば暗いね。」
「普通気づくだろ。」
気づかないくらい夢中になっていたようだ。
最初のコメントを投稿しよう!