5人が本棚に入れています
本棚に追加
日も沈み、濡れた服がより冬の風を冷たくする。サラが自分を抱くようにすると、ジオは帰るかと立ち上がった。
宮殿内に入れば暖房が効いている。暖かくて本当に助かった。
すると、大きく鳴るお腹。サラは慌ててお腹を押さえたが、音が収まるわけがない。
ジオは小さく笑うと、そのまま笑顔になった。
「昼も帰ってこないで鍛練してたからな。腹も減るだろうよ。」
「そういえばお昼ご飯食べてなかった。恥ずかしい……」
「いいじゃん、聞いてたのオレだけだし。」
ジオは少しご機嫌だ。サラの珍しい一面が見れたからだろう。
サラは恥ずかしくて小さくなる。やはりお腹は鳴ってほしくないものだ。
最初のコメントを投稿しよう!