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突然レストランが暗くなった。いきなり真っ暗になったのだ。
「停電?」
サラが呟くと、ジオはサラの手を握った。サラが腕を出していたため容易いこと。
ちなみにジオが時間稼ぎをしている間に、店内はサラとジオだけになっていた。
ジオがサラの手を引き寄せ、手の甲にキスをする。サラの体がピクリと跳ねた。
「な、なに?」
「今日なんの日でしょうか?」
「え、なんかあったっけ。」
暗い中でも会話はできる。ジオははぁとサラに聞こえるようにため息をついた。
「クリスマスイブ。」
「あ、今日か。」
「おいおい。普通なら知ってるだろ。」
特にカップルならわいわい騒がしいはず。サラは中庭にずっといたせいで、その雰囲気の違いに気づかなかったのだ。
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