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しかしワイパーは逃げてしまったようで、厨房にはいなかった。
「まだ近いかもしれないな。」
「ちょっと待って。」
サラは目を閉じ、周りの魔力を探る。行き着いた場所は強大な魔力を感じる中庭だ。
「中庭にすごい魔力がある……たぶん、戦闘？」
「すぐ行こう。」
サラとジオは駆け出し、中庭に戻る。途中ですれ違う人が何事かとサラたちを二度見してくる。
中庭に行く人たちは見当たらない。寒いからと敬遠されたのが被害を生まない理由となっているのだろう。
サラたちが中庭につくと、ワイパーが斬られたのが目に入った。手に八つに分かれた刃の特異な大剣を持つ男が倒したのだ。
その大剣……八支刀からは青い雷が走っている。
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