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出掛ける支度ができたサラはちらりとベッドの方を見る。ジオはすっかり眠ってしまっているようだ。
部屋を出て鍵をかける。サラが向かうのは隣の部屋だけど、念のためというやつだ。
ノックをすればすぐにエドは出てきた。夜中にタルバンに帰ったエドだが、事件を聞いて夜中はずっと動いていた。
「よぉ、人気者。屋上の床はどうするつもりだ?」
「どうなりますでしょうか?」
「賠償なしだとよ。よかったな、優しい王女が君主でよ。」
マリーナにまた迷惑をかけてしまった……クレーターがいくつもあいた穴が残る床。本当に申し訳ない。
エドはサラを部屋の中に招き入れた。サラをソファに座らせ、自分は眠気覚ましのコーヒーを一気に飲み干す。
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