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ある所に、赤ずきんと呼ばれている可愛い男の娘がいました。
「なかなか、似合ってるね」
「うぅ…こんな格好、恥ずかしいです。女の子役は姉上がやれば良いんじゃないですか…」
「まぁ、それは追々…」
「え…まさか、TAKE3が有ったりしませんよね?」
「赤ずきん、お婆さんのお見舞いに行ってきて♪」
「かわされた!?」
お母さんがニコニコ笑顔で、無言の圧力を掛けて来たので、赤ずきんは渋々出掛けることにしました。
そして、森の入り口まで来て、立ち止まりました。
森の動物達が此方を見ていたからです。
「ムリムリ!此処を抜けるとか、絶対ムリだから!」
赤ずきんは後退りします。
「ああぁ…でも、このまま帰ったら、お母さんに怒られそうだなぁ…。見た目に反して、容赦無さそうだし………よし!これは鍛錬っ!これは鍛錬っ!!」
赤ずきんは覚悟を決めて、森の中に入っていきました。
目の前を猪の親子が通過したり、人懐っこい兎に追い掛けられたり…最終的に森の入り口に戻って来てしまいました。
「うぅ…努力が足りないのかっ!」
赤ずきんはすっかり落ち込んでしまっています。
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