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「本来なら、狼にも勝っちゃいけないと思いますよ」
「じゃあ、倒して良い?」
「むっ…オレが負けるの決定なんですか」
「気に障ったなら謝るけど…赤ずきんが負けて食べられたら、ストーリー終わっちゃうんだけど」
「…そうでした。すみません」
「いや、僕の言い方も悪かったし」
仲良ししてないで、早くお婆さんの家に行きなさい。
「…熊が出るフラグ立てた気がするから、行きたくないなぁ」
「オレも熊はちょっと…」
「よし。猟師を連れて来よう。唯一、武器を持ってるから、勝てるだろう」
「…ボス熊に猟銃効くかな…」
森の入り口まで戻ると、まだ女の子の囲いから脱け出せていない猟銃がいました。
「ちっ…あのヘタレ、まだリア充してやがる。懲りない奴め」
「あれじゃ連れ出せないですよ」
「……………………………狼さん」
本作初の可愛らしい笑顔で、赤ずきんは狼を呼びました。
「君って、恐ろしい狼だよね?」
「い、一応…」
「じゃあ、あの女の子達を威かして、追い払ってきて」
「分かりました。やってみます」
狼は気合いを入れて、人々の前に飛び出していきます。
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