-First:Common every day-

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彼女の言う失敗とは、勿論深音の髪のことである。 深音の毛染め失敗は、もはやこの学年の名物となっていた。 「なんで深音ちゃんの髪、染まりにくいんだろう。前回は見事なグラデーションになってたよね。今回もまた染髪料足りなくなったの?」 「う、おっしゃるとおりで……。今回も十分な量買ったはずだったんだけどな」 「髪質の問題かなぁ? 普通、白って何色にでも簡単に染まりやすいと思うんだけど」 そう、深音の本来の髪の色は白。 所謂アルビノというやつで、髪を染めるのは防御の意味もある。 深音が着ているパーカーも日の光から肌を守るための特別製だ。 また、深音の瞳は黒だが、これも本来は色素が無いせいで紅い眼を保護するための特別製カラコンの色である。 ここまでして、ようやく深音は外を出歩ける。 色素が無いのは、それだけで多大な苦労が必要なのである。 深音と萌衣はそれからは他愛もない話で、ホームルームまでの時間を潰したのだった。
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