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「萌、何やってんだよ、こんなところで」
後ろからぽんと肩を叩いたのは遼ちゃんの弟の淳。実は淳と私は同じ年で、遼ちゃんは2人より3歳年上の社会人。
だからこそプレゼント選びが難しいのだ。
ガキって思われないように、だけどありきたりじゃなくてなんて、卒業論文より難しいよ。
「なんだ淳か……」
思わずがっかりが顔に出てしまう。
声が似ていても、顔が似ていても、所詮淳は淳。
しかもここはキャンパスだから遼ちゃんがいるはずもない。
「うわぁ、兄貴にはそんな顔見せないくせに」
「当たり前でしょう。遼ちゃんは特別なの」
「ばらしてやる」
「いいもん。遼ちゃんはあんたの話なんて信じないもん」
不貞腐れる淳を置き去りに歩き出すと、淳も慌てて追いかけて来る。
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