溺れる金魚

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だけど、僕の顔を忘れられるのは ちょっと寂しいから 忘れられないように、 記憶から消せないように 最後に、とびっきりの 恐怖をあげるね。 「やめて、ねぇお願い 来ないで、やめて、やめて、 ...きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ.......」 青い月明かりの差し込む部屋は まるで水の中みたいに綺麗だ。 その壁に滴る、赤。 雲の動きで、月が 見えたり隠れたりする度に 壁の赤もゆらゆら揺れる。 「あ、金魚みたいだ、」
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