序章~高校初日~第1幕・朝→入学式、その後

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と、そんな物語上のラブコメ的考察もそこそこに、僅かに聞こえてきた集団の声から逃亡。 実は後方の集団とは友人以上親友未満だったりするのだが、あの距離で絡まれるほど不便な脇役体質は持っていない俺は、牛車のような大名行列…訂正、カカシ群を置き去りにズンズンと歩を進め、いざ1三―歩、成り。 ……つまらないし、字でしか伝わらない、ボツ。 とにかく、学校に着いたのだ。 生徒数も多く、校舎も広い。 そのため各種設備も充実し、それらを十二分に引き出すために膨大な部活動もある。 設立当初は高校だったのだが、力が入りすぎているため、今では附属幼稚園を含め、大学院まであるエスカレータ式の学園だ。 俺は初等部からの編入だったが。 そこには、幼い日のガキくせー小話があるが、別段シリアスなワケでもなく、今日を生きる上でなんの足しにもならないから、もし回想があるなら、いつか誰かの夢の中で語られるだろう。 そんな下らない事を考えながら、クラス分けの張り紙から自分の名を探す。 親不知 翅遠 ーオヤシラズ シオンー 色々とトンデモな名前だが、これでも戸籍上はこの名で登録されている。 ちなみに苗字に関しては地名姓だ。 おっと、俺はどうやらA組のようだ。 クラスを確認した俺は教室へ移動し始める。 そうそう、リアルラブコメの連中は、脇役ポジも含めて皆揃ってS組らしい。 ラブコメにはあるまじき事態だが、俺と奴等は一度も同じクラスになったことはない。 しかも、パイプポジと変態ポジも含めての話だ。 …どうして俺は奴等との関係が比較的良好なのだろう。 これに関して、俺は恐らく解を得ることは出来ないだろう。 実際、そこまで得たいとは思わない。
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