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と、そんな物語上のラブコメ的考察もそこそこに、僅かに聞こえてきた集団の声から逃亡。
実は後方の集団とは友人以上親友未満だったりするのだが、あの距離で絡まれるほど不便な脇役体質は持っていない俺は、牛車のような大名行列…訂正、カカシ群を置き去りにズンズンと歩を進め、いざ1三―歩、成り。
……つまらないし、字でしか伝わらない、ボツ。
とにかく、学校に着いたのだ。
生徒数も多く、校舎も広い。
そのため各種設備も充実し、それらを十二分に引き出すために膨大な部活動もある。
設立当初は高校だったのだが、力が入りすぎているため、今では附属幼稚園を含め、大学院まであるエスカレータ式の学園だ。
俺は初等部からの編入だったが。
そこには、幼い日のガキくせー小話があるが、別段シリアスなワケでもなく、今日を生きる上でなんの足しにもならないから、もし回想があるなら、いつか誰かの夢の中で語られるだろう。
そんな下らない事を考えながら、クラス分けの張り紙から自分の名を探す。
親不知 翅遠 ーオヤシラズ シオンー
色々とトンデモな名前だが、これでも戸籍上はこの名で登録されている。
ちなみに苗字に関しては地名姓だ。
おっと、俺はどうやらA組のようだ。
クラスを確認した俺は教室へ移動し始める。
そうそう、リアルラブコメの連中は、脇役ポジも含めて皆揃ってS組らしい。
ラブコメにはあるまじき事態だが、俺と奴等は一度も同じクラスになったことはない。
しかも、パイプポジと変態ポジも含めての話だ。
…どうして俺は奴等との関係が比較的良好なのだろう。
これに関して、俺は恐らく解を得ることは出来ないだろう。
実際、そこまで得たいとは思わない。
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