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ガンっという音を聞いた次の瞬間、私たちの身体は宙に浮いていた。
ガードレールを飛び越え、自転車と共に投げ出される。
空を見る形で落ちていく。
真っ青な空とは対照的に、眼下には暗い針葉樹林が、私たちを飲み込もうと広がっていた。
「春!!」
「雪!!」
お互いに手を伸ばすけど、届きそうで届かなくて。
私たち死んじゃうの……?
死への恐怖が襲ってくる中、私は意識を失っていった。
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