紅蓮の過去と魔力覚醒

7/17
前へ
/882ページ
次へ
「失礼します。」 「ようやく来たか。出来損ない。」 其処にはあの日とそこまで変わらないアルバ様がいた。 「一応情けで生かしていたが、もうお前は邪魔だ。死んでもらう。」 「はい。」 ああ、とうとうこの日が来たのか。 「だが、ここを汚したくはないし、ここで殺すと後々面倒なことになる。なので、お前を始まりの森に転移させる。」 「はい。」 そう言ったとたんに俺の下の魔法陣が光った。 「もう会うことがないのを祈ろう。せいぜい魔物の餌となって死ね。【強制転移】」 【強制転移】 相手を自分が指定した場所に転移させる。 最後に見たのは、アルバ様が楽しそうに笑った顔だった。 着いたところは久しぶりに見る森の中だった。これからどうしよう? 「グオオオオオオオオオ!」 振り返ると、そこにはドラゴンがいた! 「わーーーーー!」 俺は何とか逃げようとして走った。 だが、この身体なのでうまく走れない。 ドラゴンが近くまで迫って来たのがわかった時、俺は意識を無くした。
/882ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1465人が本棚に入れています
本棚に追加