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「失礼します。」
「ようやく来たか。出来損ない。」
其処にはあの日とそこまで変わらないアルバ様がいた。
「一応情けで生かしていたが、もうお前は邪魔だ。死んでもらう。」
「はい。」
ああ、とうとうこの日が来たのか。
「だが、ここを汚したくはないし、ここで殺すと後々面倒なことになる。なので、お前を始まりの森に転移させる。」
「はい。」
そう言ったとたんに俺の下の魔法陣が光った。
「もう会うことがないのを祈ろう。せいぜい魔物の餌となって死ね。【強制転移】」
【強制転移】
相手を自分が指定した場所に転移させる。
最後に見たのは、アルバ様が楽しそうに笑った顔だった。
着いたところは久しぶりに見る森の中だった。これからどうしよう?
「グオオオオオオオオオ!」
振り返ると、そこにはドラゴンがいた!
「わーーーーー!」
俺は何とか逃げようとして走った。
だが、この身体なのでうまく走れない。
ドラゴンが近くまで迫って来たのがわかった時、俺は意識を無くした。
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