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「落ち着いた?」
「はい。」
おかげさまで。
「で、何でここにいるの?」
そう言われて、何故ここにいるのかを思い出した。言いたくないがそれだと助けてくれたこの人に悪い。勇気を出して言おう。
「俺、魔盲だから捨てられたんです。」
「ふーん、で?」
「え?」
何で驚かないんだ?俺はこの世界では出来損ないなんだ。どうしてだ?
俺が驚いているのを無視してその人は聞いてきた。
「君はどうしたい?」
「俺ですか?」
「そう、その親を復讐するもよし、新たな人生を謳歌するもよし。もう一度聞く。どうしたい?」
「俺は……………」
あの家に戻ることはできないし、戻りたくない。あそこに復讐するより俺と会って罪悪感を一生持って生きていって欲しい。
それにここの人に助けられてなければ死んでいた。
なら俺はこの人の助けになりたい。
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