図書室の花

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"図書室の花" この学園には図書室が4つあるのだが… その一つに花が飾られている図書室がある。 それは僕がよく使う第四図書室というところで、他に使う人が居ないのでとても静かだ。 しかし最近不良の溜まり場のようになってきてしまっている。 そのために花が枯れかかってしまっているのだ。 「今日も行くのかい?」 「あっ、高瀬。」 図書室へ行く途中で、高瀬郁(タカセカオル)が話しかけてきた。 「そろそろやめてはどうだい?」 「大丈夫だよ」 僕は苦笑いをしながら答える。 「けれど…」 「大丈夫だって!心配性だよね、高瀬は。」 「逢沢(アイザワ)は心配しなさすぎなんだよ…」 そう言いながら、僕、逢沢都(ミヤコ)の頭を撫でる。 「もぅっ!!僕もう子供じゃないってばっ!!」 「はいはい…」 呆れたように笑いながら高瀬は頭から手をどけた。 「何かあったら電話するんだよ?」 「何も無いよ」 僕は笑いながらそう言ってその場から離れた。
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