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「ちょっと…」
でも心の中の悪態なんて実際に吐けるわけもなく、ヘタレな僕は言葉を濁していた。
「親友に隠し事するなんてさいてぇだぞ!!」
最低もちゃんと言えない奴に攻められてる僕って…
はぁ…
気付かれないようにため息を吐く僕。
もうやだ…疲れた…
早く部屋に戻りたい…
そんな僕の思いもつゆしらず、
「多以良!!今から生徒会室に行くんだからな!!早くしろよな!!」
と怒鳴る転校生。
「僕は良いよ。疲れてるし…上條君に迷惑か「優って呼べよっ!!」」
ちっ…被せてきやがった
「…優君に迷惑かけちゃうし…」
「友達の誘いを断るなんてさいてぇだ!!良いから行くぞ!!」
ーガシッー
僕の腕を尋常じやない強さで掴み、歩き出した。
生徒会の連中は
「優は優しい」
とか言いつつ、ちゃっかり僕を睨んでいる。
メンドクサイったらありゃしない 。
その日、日付が変わるまで上條は騒ぎ、やっと解放されたのは夜の1時を回った頃だった。
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