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それからまたあの日のようなどしゃぶりの雨の日がやってきた。
そして偶然にもあの日のように俺は親友とは別々に帰る日である。
今持っているのはあの借りていた傘で…
使うわけにもいかず…
「………どーしようか。」
途方に暮れていた。
その時。
「あの…あれ?」
そんな声が聞こえてきた。
「あっ…。」
あのときのアイツだった。
「また傘無いんですか?」
ソイツは少し笑いながら言った。
「あぁ…まぁ…。」
「また貸しましょうか?」
そう言ってまた小さく笑う。
その呆れたような笑顔にドキッとする。
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