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「なっ!!何で名前教えてくれないんだよっ!!それに多以良は俺が今助けてるとこだったんだっ!!
おいっ!多以良っ!!」
グッと腕を掴まれる。
「触んないでっ!!」
…僕はそれを拒絶した。
「何するんだよっ!!」
「貴様っ!!」
「優っ大丈夫ですかっ!?」
「何してんのさ~」
『やっぱり最低~』
うるさい…
「…っるさいっ!!」
僕が大声を出すのが珍しかったのかみんなびっくりしていた。
「お前さえこの学園に来なかったからっ!!僕は静かで平凡な日々を過ごせたのにっ!!」
コイツさえ来なければ…
「もうやだっ!ココはもうやだよ…助けて…帝…」
「何帝様の事を呼び捨てにっ!!」
「何言ってるんだよっ!!多以良っ!!」
「いやだよっ!!帝っ!!1人はいやだ…もう外の世界はいやだ…怖いよ…」
今の僕には周りの声など聞こえずただ微笑みを浮かべる帝しか見えなかった。
「もう良いのか…?多以良。」
優しい声でそう言う帝にみんなは驚愕した顔をみせる。
「疲れたよ…帝…」
そう言う僕を帝はそっと抱き上げて、
「帰るか?」
と言った。
僕は微笑んで帝にしがみついた。驚いて動かない皆を置いて僕らはその場を去った…
†end†
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