部活という名の第二話

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何回まで了承するかを考えながら部室に向かうために足を動かす。 答えが気になるのか、チラチラこちらを見てくる。 こちらが顔を向けるとすぐに外に視線を逸らす。 「な、なんですか?」 なんですかはこちらが言いたい。 まぁなんなのかは分かっているが。 「いや、なんでもある」 「あるんですか!? そこは無いって言わないと」 なぜ俺は説教を受けているんだ? 「そ、そうか。あーそれでな、休み時間の話しなんだが」 話し始めると真剣な顔でこくりこくりと頷いた。 「別に何回来てもいいや。逆に何回か来て、その風景を当たり前にしたほうがいい気がするよ」 「ほ、本当ですか! 男に二言はないですよ?」 「じゃあ俺、女でいいや」 「じゃあってなんですか~」 最初の頃のあの大人しかった華菜は何処へ。 「それと誰かに俺らの関係を聞かれたら恋人とでも言っておけ」 「こ、恋人!? ななな、何を言ってるんですか!?」 「な、なんだよ。いきなり大きな声出して。恋人って言っておけばほっておいてくれるよ」 「逆に興味持たれる気がします……」 「俺も華菜の反応を見てそう思ってきた。他にいい言い訳ないかな」 俺は顎に手を当てながら考える。 考えていたら部室に着いた。 俺は部室の鍵を開けようとした。 だがそれを華菜に止められた。 「ちょっと待ってください。今日は私に開けさせてください!」 「いいけど、なんで?」 「初めての部活ですから自分で扉を開けたいんです!」 微笑んだその笑顔は妙に活き活きしていた。
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