説明という名の第一話

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自分の説明は最後にしようと思う。 だって最初に言ったら後々になって、あれ? こいつの名前なんだっけ? って成りかねないからだ。 いいよな? それで。 まぁ否が応でも始めちゃうんだけどね。 俺の通っている学園は最上学園という。 噂では最初は『最上』ではなく『最神』だったらしい。 まぁどうでもいいよな、そんなこと。 この最上学園は一学年1000人以上、全生徒数3000人以上というマンモス校である。 それだけの人数を有してもまだまだ生徒が入るだろうと思うほどに学校が大きい。 先生の数は100人以上と生徒の数よりも遥かに下回っているが余り問題にならない。 それはこの学校が進学校だからだと思う。 俗にいう、問題生がいないのである。 それかこの学園の上層部の生徒会率いる風紀委員のお陰だろう。 まぁどちらにせよ、心置きなく学園生活を満喫できるだけの安全は保障されている。 最上学園には面白い決まりというかルールというか仕様がある。 それは毎年五月に行なわれる学力テストである。 学力テストは至って普通なのだが問題は結果だ。 学年で一位になると願いをなんでも一つだけ叶えてくれるのだ。 だが願いといっても、一億円くれ、とか、願いを無限に、とかくだらない願いは叶えてくれない。 学園に関係あることだけを叶えてくれるのだ。 たとえば部活動の部費を上げてくれという願いは叶えてくれる。 もしくはあの人を野球部に入部させたいなどでも叶えてくれる。 まぁそれで無理矢理入れられたやつは可哀想だがこの学園の仕様なので仕方ないの一言に尽きる。 それでも嫌な顔をするやつはいないがな。皆それぞれがそのふざけた仕様に納得いってるのである。 それともう一つだけ伝えたいことがある。 学園一位になっても願いを一つだけ叶えてくれる。 まぁ言いたいことは学年一位と学園一位を取れば二つ願いが叶うということだ。 部費を増やして貰ってから更に増やす! なんてこともできる。 大判振る舞い過ぎだよな、この学園。 あと願いについての説明に付け加えるなら願いを願いで上塗りはできないという点かな。 そして点数が上の順から願いを言っていく。 言うのはみんなの前でだ。 朝礼台の上で生徒会長が演説するみたいに願いを口にする。 それが決まりである。
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