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「それで話しはなんだ? 俺に告白でもしにきたのか?」
からかうのを続行した。
早く帰って欲しいからで俺なりの正当防衛である。
「それはないよ。話しはね今年君は願いを何にするのかなって思って。聞きにきてしまった、ただの好奇心だよ!」
ふふ、と笑う姿はどこかにいそうな優男だった。
あ、ここにいたか。
「願いね。つってもまだ一位取ってないし分からないな」
「いやー君なら今年も一位取れるよ」
「二年の教室でそれを言わないでくれ。みんなの目が痛いから」
なにを考えてるんだこいつ。
「はは、ごめんね。それじゃもしでいいよ。もし取れたら願いはどうするの?」
なんでこんなに聞きたいんだよ。
めんどうくさいので適当に答えた。
「君の単位オール1なんていいんじゃない?」
「や、やめてくれよ。それじゃ大学いけないじゃないか」
冗談でも堪えるらしく冷や汗をかいている。
「そういう道長太郎は願いはどうするんだ? まずは自分のから教えるのが普通じゃない?」
そういうと少し考えて、
「部費をアップしてもらうかな。俺、科学部に入っていてね。結構部費が低くて困ってるんだよ。」
「去年の三年みたいに大学への推薦じゃなくていいのか?」
「いいよ。今の学力より少し下を狙うからね。」
「ふーん、そんなもんか」
適当に受け流しながら願いを考えた。
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