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「ごめん」
「私、好きな人いるのだから……ごめんね」
そう言った初恋の人は静かに揺れる悲しげ茂る木の音と共に消えて行った。
橘、東野、(たちばな、とうの)
初恋にして失恋。
俺に絵を教えてくれた友人で好きな人
やっぱり、アイツのことだよな。
わかっても――。
本当
スーッと瞳からこぼれる。
青空に浮かぶ太陽はいつも、あの子が笑ってる、そこでは。でも、もう会えない……戻れない、けど又、その笑顔が見たかった。
過ぎる時間も忘れて、夕暮れ色に染まる空を
――止むまで見続けた。
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